北勢支部3月例会「変化を楽しむ経営〜カンボジアで学んだ人と文化を活かす経営〜」

3月11日にプラトンホテル四日市にて北勢支部3月例会が開催されました。
今回の報告者は、合同会社RAYSJP 代表の木下澪那(レイナ)氏です。テーマは「変化を楽しむ経営 カンボジアで学んだ人と文化を活かす経営」。四日市市出身の木下氏が19歳でカンボジアへ渡り、胡椒専門店を起業してから現在に至るまで、異文化の現場で学んだ「人」と「経営」のあり方について熱く語っていただきました
■ カンボジアでの挑戦と、日本との「常識」の違い
木下氏は1997年四日市市生まれ。高校3年生での海外一人旅をきっかけに「自分の中の常識を打ち破りたい」と行動を起こし、2017年にカンボジアへ移住しました。そこで出会ったのが、世界一美味しいとも称される最高級品「カンポットペッパー」です。職人たちが作る素晴らしい胡椒を世界に届けたいという強い思いから、事業を立ち上げました
現地で直面したのは、日本との大きな環境の違いです。カンボジアの平均年齢はなんと25歳(日本は49歳)と非常に若い国です。親日的で学ぶ意欲が高い一方で、農村部では5人に2人が文字を書けないという識字率の問題や、平均月収が1万5千円〜3万円という厳しい現実があります また、ビジネスにおける価値観も異なります。日本では正解を探し、準備をしてから実行する傾向がありますが、カンボジアでは「まずやってみる」というスピード感があり、失敗をマイナスと捉えずチャレンジする人を称賛する文化があるそうです
■ 経営者と外国人労働者の意外な共通点
木下氏自身、言葉も通じずコネクションもない中で起業し、外国人として「孤独感」や「阻害感」を味わいました。しかし、両方の立場を経験したからこそ、日本に来ている外国人労働者と経営者には「孤独、阻害感、不安感、責任」という共通点があることに気づいたと語ります
「知らない国で新しい生活を送る外国人労働者も、初めて自分で経営を担う経営者も、誰かに相談したくてもできず、自分の中で処理してきた孤独や責任を抱えている点でとても似ている」という言葉は、多くの参加者の胸に響きました
■ 人が育ち、続く組織づくりと「言語化」の重要性
木下氏の会社では、従業員に安定した給与を支払い、住まいや食事を提供するなど、安心してものづくりに集中できる環境を整えています 「従業員が会社に使う時間は、その人の人生の一部。人材育成こそが会社が与えられるギフトである」という言葉に、人を大切にする経営の本質が表れていました
また、従業員が辞めない会社の条件として、以下の3つを挙げられました
  1. 信頼されているか(感謝を言葉にし、週に一度のヒアリング等で心に素直に向き合う)
  2. 必要とされているか(仕事の役割をきちんと言語化し、的確な指示と小さな成功体験を積ませる)
  3. どんな価値をもたらしてくれるか(勤務歴ではなく、どれだけ自分ごとにできるかという向き合い度で正しく評価する)
特に強調されていたのが「言葉にする(言語化する)」ことの重要性です。感謝の気持ちや、自社の強み、自分がやりたいことを明確に言葉にしなければ、人とは繋がれず、事業としても形になりません
■ まとめ:変化を恐れない姿勢が未来を創る
最後に木下氏は、「海外に出なくても、世界はすでに皆さんの会社の中にある」と締めくくりました。長い時間を重ねてきた会社だからこそ、人を大切にする経営ができます。時代や常識が変わる中で、これまでの積み重ねを大切にしつつ、変化を恐れない姿勢こそが、次の世代に誇れるものになるという力強いメッセージをいただきました
今回の例会は、単なる海外進出や異文化理解にとどまらず、経営の本質である「人との向き合い方」や「自社の強みの再確認」を促す、非常に気づきの多い時間となりました。
次回の北勢支部例会は5/20(水)です!
次回例会も、多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

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