コロナ禍における東紀州地域の経済状況 尾鷲グループ

尾鷲グループ1月例会は、東紀州を拠点とする金融機関「紀北信用金庫」の理事長 森浦克好様より、「コロナ禍における東紀州地域の経済状況」をテーマにご講演いただきました。

本日の内容

  1. 東紀州地域の現状
  2. 東紀州の景気状況

1.東紀州地域の現状では、人口動態と地域内でのお金の動きについて、細かなデータ資料をもとにご説明いただきました。

人口・世帯の変化については直近15年での推移をはじめ1980年と2015年そして2045年(予測)の比較、また年少人口・生産年齢人口・老年人口・後期老年人口の比率の推移と見通しから、コロナ禍以前からの人口減少と過疎化という根本課題を改めて認識し、働き手がいなくなる危機が迫っていることを実感しました。

またお金の動きについては、地域別の直近15年の預金貸出金推移表から個人による預金額は増加傾向にあるものの、融資金額は減少傾向にあり、企業数の減少だけでなく企業の投資意欲が減少しており、地域経済の停滞にも影響しているとのこと。

2.東紀州の景気状況については、尾鷲市・熊野市をはじめ紀北町・海山町・紀伊長島町など地域ごとに業種別の動向をお話しいただきました。

熊野市や紀伊長島町では活発な動きがみられるものの、尾鷲市や海山町などではそうした動きはまだみられず、東紀州地域の中でも強弱が入り乱れている状況にあります。

コロナ禍以前からの人口減少・過疎化を根本要因として、企業の承継問題や人手/人材不足など5~6年先とみていた課題が目の前の問題として顕著に表れてきていると指摘されました。

講演いただいた後の意見交換では、具体的な数字データをもとに地域の将来を捉えて危機感を強く持ったとの感想や、またその中で地域を活性化させていくためにできることについての議論が交わされました。森浦氏からは東紀州経済圏として現在の市町という点ではなく、面としての施策が必要である。また心の持ちようや捉え方も重要で、置かれている状況を悲観的にみるだけでなく、ポジティブに捉えて可能性を見出していくことが大切との提起をいただきました。

確実にみえる未来をしっかりと見据え、企業と地域のあるべき姿を考える機会となりました。

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