2025年11月26日、「第4回 生成AI活用セミナー」が開催されました。
今回のテーマは、会社に溜まり続ける“属人化”をどう解消するか。
ここでいう属人化とは、社長だけでなく、社員それぞれの仕事が“その人頼り”になってしまう状態のこと。
・ある業務はその人しかできない
・手順が共有されておらず、引き継ぎに時間がかかる
・担当者が不在だと仕事が止まる
多くの中小企業で起きている共通の課題です。
この課題を解決するために、セミナーでは「AIに人の判断や知識を渡し、再現させる」という取り組みが紹介されました。
1. AIの進化が“属人化解消”を後押ししている
AIは今、大きく進化しています。
・動画まで作れるAI（Sora 2）
・ブラウザそのものにAIが入るChatGPT Atlas
・複数人でAIと会話できるグループチャット機能
こうした進化によって、
“仕事をAIに任せる”という選択肢が現実的になってきました。
2. 中小企業のAI活用はまだ1割程度
データでは、
・AIを導入した企業は13.4%
・毎日活用している企業は1.3%
と、使いこなせている会社はまだ少ない状況です。
3. 属人化に効くのは「AI分身」づくり
セミナーでは、人の考え方・判断基準・仕事の進め方をAIで再現する“分身AI”が紹介されました。
実際に、
・社長の判断を再現する「AI社長」
・経営会議に参加する「AI役員」
・発信内容を学習した「AIアシスタント」
などが企業や団体で使われ始めています。
ポイントは、社長だけじゃなく、現場・経理・事務の仕事にも応用できること。
マニュアルがない作業や、口頭でしか伝わっていない知識をAIに覚えさせることで、
・引き継ぎがラクになる
・新人が質問しやすくなる
・“その人にしかできない仕事”を減らせる
といった効果が期待できます。
4. 属人化を減らすカギは「仕事の見える化」
AIを使う前に必要なのは、
・何を大事にしているか（価値観）
・どう判断しているか（考え方）
・どう進めているか（手順）
こうした仕事の根っこの部分を言語化して整理すること。
これができると、AIに仕事を引き継がせやすくなり、属人化の解消に大きくつながります。
5.まとめ
属人化は社長だけの問題ではありません。
現場・事務・営業・経理など、組織全体で起きる課題です。
今回のセミナーでは、「人の判断や仕事の進め方をAIに再現させる」＝ 属人化を減らす新しいアプローチが紹介されました。
AIは魔法ではありませんが、正しい準備をすれば、
もう一人の“判断役・教育役・問い合わせ役”として活躍する未来が確実に近づいています。
