桑名支部10月例会:「常に前へ!プロアスリートの事業承継ゼロから挑む第二章」〜ノーコードとAIで切り拓く未来〜

2025年10月14日に開催された桑名支部例会では、株式会社フルバック 代表取締役 藤牧 祥吾 さんを講師にお迎えし、ご報告いただきました。

元プロサッカー選手という異色の経歴を持つ藤牧氏は、「なんとなく社長になったと思われたくない」という強い思いのもと、引退後2年間でノーコードを独学し、今年8月に父から事業を承継しました。今回の報告では、プロアスリート時代の“挑戦するマインド”をどう経営に活かしているかが語られました。

フルバックは、kintoneやBubbleなどのノーコード・ローコード技術を活用し、中小企業の業務改善を支援するIT企業です。

創業37年を迎える今、AI時代への対応を見据え、複数ツールを組み合わせた“掛け算戦略”で独自の価値を生み出しています。社名の「フルバック」は、ラグビーで攻守の要となるポジション名です。
その言葉に、「中小企業の最後の砦になる」という想いを重ねています。
※ちなみに、ラグビーが由来というわけではありません。

 

藤牧氏の報告で印象的だったのは、失敗や挫折を“成長の糧”として受け止める姿勢です。

清水エスパルスユース時代には「チームで一番下手」と評されながらも努力を重ね、大学では得点王、日本代表選抜まで登りつめました。「うまい奴ほど挫折する。情熱と粘り強さがあれば、必ず道は開ける」と語るその言葉には、現場で培った実感がにじみます。

事業承継にあたっては、「走りながら答えを出す」を合言葉に、組織を“全員フラット”な体制へと刷新。社員一人ひとりが営業から開発までを担う「一人完結型」として、個の力を最大化し、1人で収益を出す仕組み作りを目指します。

報告の最後に示された「点を繋げる」「結局、メンタル」「運を貯める」など7つの指針には、藤牧氏の人生観と経営哲学が凝縮されていました。2030年までに地域の中小企業へ生成AIを普及させ、「頼れる最後の砦」になるというビジョン。その挑戦の根底には、何度でも立ち上がる強さと、仲間や地域への熱い思いがありました。

 

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