四日市中央工業高校「出前授業」|中小企業経営者が語る“働くこと”のリアル

2025年9月18日、四日市中央工業高校の機械科2年生36名を対象に、地域の中小企業経営者による「出前授業」が行われました。
主催は三重県中小企業家同友会共同求人委員会。8社の経営者が参加し、「働くことの意義」や「業界の魅力」を語り、生徒たちは座談会やグループ討論を通じて、将来を考えるヒントを得ました。

 

経営者が語った4つのテーマ

【各業界の魅力と仕事のやりがい】
建設業(電気工事・管工事)では、電気や水、空調といった生活に欠かせないインフラを支える仕事が紹介されました。「人の暮らしと未来を創る仕事」として、一生ものの技術が身につく点が強調されました。
鉄鋼業界では、歩道橋や高速道路の部品製造を通じて社会インフラを支える「縁の下の力持ち」であることが語られました。また、大型車両の洗車機製造によって労働環境改善にも貢献しているとのことです。
ガラス製造業については、AIやデータセンターに不可欠な光ファイバーやフィルターなどを支える最先端の産業であることが紹介されました。

【仕事が生み出す『社会のハッピー』】
災害時の停電復旧で「ありがとう」と言われる瞬間や、街づくりを支える製品づくり、日常を快適に保つガラス製品など、それぞれの業界が人々の安心や笑顔を支える役割を持っています。

【会社の将来ビジョン】
三重フリットは「明日も出社したい会社」を目標に掲げ、社員が働きやすい環境づくりを進めています。ヒラマツは「選ばれる企業」を目指し、社員が誇りを持てる会社づくりに力を入れています。三重アローは「挑戦を応援する文化」を掲げ、変化に対応できる企業を目指しています。三扇は「未来を作る現場」というビジョンを掲げ、従業員の声を大切にしながら共に成長する姿勢を示しました。

【高校生への就職活動アドバイス】
求人票やホームページに書かれている「良いこと」だけを鵜呑みにせず、会社訪問や社員との対話を通じて雰囲気を確かめることが大切だと強調されました。特に「誰と働くか」を重視して企業を選ぶこと、社員が自社の強みを自信を持って語れるかを確認することが重要だと語られました。

 

出前授業から見えた学びと行動へのヒント

今回の四日市中央工業高校での出前授業は、「働くこと」を自分ごととして考えるきっかけとなり、企業のリアルな声に触れる貴重な場となりました。
経営者が繰り返し強調したのは「会社訪問の重要性」です。求人情報だけでは見えない会社の雰囲気や社員の表情に触れることで、自分に合う企業かどうかを判断できます。
経営者や学校の先生方にとっても、こうした出前授業は地域の人材育成と企業の未来をつなぐ取り組みとして大きな意義があります。
生徒たちが今回の学びを胸に、自らの未来を切り拓いていくことを願っています。

 

 

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