11月28日(金)、三重同友会共同求人委員会は、四日市中央工業・機械科1年生40名を対象に出前授業を開催しました。

● 今回の目的
・「働くって何?」を自分の言葉で考えるきっかけに
・地域で活躍する経営者の、生の価値観や仕事観を知る
・さまざまな職業・業界に触れ、将来の視野を広げる
授業とは違う「リアルな現場の温度」が伝わる、濃厚な1時間50分となりました。

●登壇した企業のみなさん
今回の出前授業には、合計9社の経営者が参加。
ファシリテーターを務めた誠電・黒田信介氏をはじめ、自動車、建設、製造、通信など、さまざまな業界の方が生徒と向き合いました。
主な登壇企業(抜粋)
中央自動車(株)/小谷中 隼 氏
自動車整備・修理・販売
ミライリスホールディングス(株)/松岡 賢 氏
建設機械の整備・貸し出し、足場工事など
(株)ヒラマツ/平松 洋一郎 氏
金属加工・部品製造、老人ホーム運営
北三重通信システム(株)/渡邉 将充 氏
通信ネットワーク、防犯カメラなどの施工・販売
業界も仕事のスタイルも全く違う4社が、それぞれの視点から「仕事の魅力」を生徒に伝えてくださいました。
(グループ討論 協力企業)
日商器材(株)後藤 渉
日研工業(株)中村 亮太
中森園 中森 慎二
(株)三重アロー 服部 友亮


●経営者の座談会
最初の45分は、参加企業が一堂に会しての「経営者座談会」。
テーマごとに、業界の面白さ・社会とのつながり・働きがいを語っていただきました。
①「○○業界のここがすごい!」
業界の“リアル”が飛び交った時間。
自動車業界(中央自動車):日本の発展を支え続ける巨大産業。消防車やトラックなどの整備を通じて、社会の動きを支えている。
建設業界(ミライリスHD):建物の建設から災害復旧まで、生活インフラを担う“なくてはならない仕事”。AIでは代替できない、人の仕事の本質が詰まった分野。
通信業界(北三重通信システム):社会のデジタル基盤を支える、時代の最先端。企業の業務効率化にも直結し、見えないところで地域の仕事を支えている。
製造業(ヒラマツ):防衛関連部品やリニアのレールなど、壊れてはならない“重要なものづくり”を担い、安心安全を支えている。
生徒たちも「そんな世界があるんだ」と驚いた表情が印象的でした。
②「自分の仕事はどんなハッピーを生み出している?」
経営者が共通して語ったのは、“仕事とは、誰かを幸せにすること”。
建設(ミライリスHD):「災害ゼロ」の足場づくりをミッションに。AIを使った問い合わせ対応など、顧客のストレスを減らす仕組みも追及。
自動車整備(中央自動車):車の安全を守り、「楽しいカーライフ」を提供。物流や公共サービスを支える使命も。
製造(ヒラマツ):安心・安全な部品の提供で社会を支えつつ、ロボ洗車機の開発ではトラックドライバーの働き方改革にも貢献。
仕事は“作業”ではなく、誰かの生活にハッピーを生み出す行為であることを、生徒たちは実感していました。
③「我が社の将来ビジョン」
会社がどこを目指しているかを知ることは、就職先選びにも大切。
中央自動車:人材投資・設備投資を進め、成長を続ける会社に
ミライリスHD:「社員とその家族がハッピー」である会社に
北三重通信システム:国民の安心を支える“100年企業”へ
ヒラマツ:ものづくりの面白さを次世代に。80周年を目標に「遊ぶように働く」文化を継続
“未来に希望がある企業”に生徒たちも興味津々でした。
④「就活ではここを見よ!」
経営者からのリアルなアドバイスも。
・実際の現場の雰囲気、社員の顔を見る
・社長や幹部が「社員を大切にする覚悟」を持っているか
・福利厚生よりも、本当に休める会社かどうか
・その会社が、自分の人生の幸せにつながるか
数字より“人”を見ることの大切さを、参加企業全員が強調していました。


●グループ討論
後半35分は、生徒と経営者が混ざった少人数のグループ討論。
気になる仕事の質問、働くうえで大事なこと、学生時代の過ごし方など、生徒からも積極的に質問が出ていました。
普段聞けない「社長の本音」に触れ、生徒たちの表情がどんどん明るくなるのが印象的でした。


●最後に
今回の出前講義は、“働くことの本質”を感じる時間となりました。
教室では学べない価値観に触れ、将来の選択肢が広がった生徒も多かったのではないかと思います。
三重同友会共同求人委員会では、今後も地域の学校と連携し、「働くことを考えるきっかけづくり」を続けてまいります。
参加いただいた企業の皆さま、四日市中央工業の先生方、生徒の皆さん、ありがとうございました。

