【第39回定時総会】方針転換で問われた経営者の覚悟 

方針転換で問われた経営者の覚悟
~待ち工場から攻めの工場へ~

   4月21日プラトンホテル四日市にて第39回定時総会を開催し、

    記念講演に北勢支部 株式会社中村製作所 山添卓也氏 が登壇されました。

  このブログでは、山添氏のご報告をレポートしていきます。

空気以外なんでも削る

中村製作所の社是「空気以外なんでも削る」。
先代がよく呟いていた言葉。
簡単に仕事を断るのではなくまずはやってみる、
どうしたら削れるか、できる方法を考える

このチャレンジ精神を中村製作所の社是、キャッチコピーとして掲げた。
「空気以外なんでも削る」という理念が

・某お菓子メーカー看板商品の型
・ロケット(航空宇宙産業)の部品
・潜水艦の部品
・自社ブランド
・アミューズメントパーク(アトラクション)の部品

様々なプロジェクトを体現してきた。

 

方針転換と変革するきっかけ

自ら変えようと思ったわけではなく劇的な外部環境の変化によって

変革せざる得ない状況だった。

父の急逝によって急遽社長就任(24歳)

父親が土日休みなしで働いていた姿をずっと見てきて早く楽にしてあげたい、
父親と一緒に仕事がしたいと思い、
大学卒業後入社するが入社の1週間後父の末期がんが発覚。
父親を助けるために会社に入ったのに父親が居ない会社でこの先やっていけるのか、
この会社を支えていけるのか不安だった。

リーマンショックで売上9割ダウン

当時ほぼ1社取引(下請け)であったため設備投資や受注など服従的状況だった。
リーマンショック前は好景気ということもあり仕事の受注は半年分以上あり、
売上の回転率を上げるため2億円の設備投資を投じた。
その後すぐにリーマンショックを受け内製化によって仕事を引き上げられたうえに
残った仕事に対して20%のコストダウン…
このような状態を招いたのは自分に責任がある。
1社取引の危険性は感じていたがそのリスクに目を向けていなかった

同友会との出会いと学び

三重同友会への入会は父と親交があった旭電気株式会社 前田光久社長から
経営を勉強できる会があるから」と勧めて頂いたことがきっかけ。
入会当時は目の前の仕事をこなすのに手一杯で同友会活動に参加出来ていなかった。

労使見解と経営指針書のまなび

リーマンショック後仕事が全くなくなり、今までの1社依存では厳しい、

自分自身が変わることが必要と考え同友会に積極的に参加し始める。

自社の課題が明確になる中で、

今後どのような戦略で経営をしてくのか、

様々な問題が起こる中で社員と目線を併せるには

言葉ではなく経営計画が必要と感じる。

 

 

主要メンバー(社員)とのストライキに近い状況禍で労使見解を学び
経営者が伝えているつもりでも社員には全く伝わっていない。
経営者が社員に伝わらないと思うように社員自身も経営者に伝わらないと思っている

という言葉がとても響いたという。
経営指針を作ったからといって劇的に変化するわけではないが部門ごとのリーダーや
若手などに参画してもらうことで想いや方向性を共有することができ
みんなでこの会社を作り上げていくスタイルに変化した。

待ち工場から攻める工場への戦略【実践編】へ続く!!

関連記事

TOP
TOP