『ブランディング視点で自社をより効果的に魅せよう!』 尾鷲グループ7月例会

7月26日(火)19:00より尾鷲グループ7月例会を御浜町中央公民館会議室にて開催しました。今回は講師に(株)エスト 専務取締役の坂井治美氏をお招きし、『ブランディング視点で自社をより効果的に魅せよう!』をテーマにブランド構築の概念から企業での取組事例をお話しいただきました。

始めにブランディングの視点を持つことが大切であることから、ブランドマネージャー協会によるブランドの定義や概念・種類の定義など基礎的な部分をご説明いただきました。

ブランドマネージャー協会では、「ある特定の商品やサービスが、消費者・顧客によって『識別されている』とき、その商品やサービスを『ブランド』と呼ぶ」と定義されており、識別されている状態とは、「●●」を知っていいて、それを見分けることができることを指します。

このことからブランドは、1人1人の心のうちにあるものであり、ブランディングの目的は人のマインドシェアを獲得するものであるとされています。また商品・サービスを知ってさえいればブランドであることから、それらの対象に対する印象は関係がないため、「プラスのブランド」と「マイナスのブランド」があることを、事例を交えてご説明いただきました。このことからブランディングとは、ブランドでない状態からプラスのブランに持っていき、その状態を維持し続ける長期的な取組となります。

ブランド構築の概念では、ブランドは消費者や顧客が「こう思う」というブランドイメージと提供側が「こう思われたい」というブランドアイデンティティをイコールにすることで築かれるとされており、ブランドが人の心の内にあることから外部から「こう思われたい」という刺激や体験をつくっていくことが必要となります。まずは「こう思われたい」というブランドの要素(ロゴマーク・色・ネーミング・キャッチコピーなど)を固め、体験(接する機会)につながるホームページやSNS・チラシ・イベント開催などどのような働きかけが必要かを考えることが大切になります。

これらを考える際に提供する商品やサービスを利用するユーザー像を仮想の人物として定義したものを「ペルソナ」と呼び、その人物に焦点を当てることによって具体的なユーザー像をイメージし、「共感ポイント」を探っていき、提供する商品・サービスを全く知らない人がファンになるまでのプロセス(刺激や体験)づくりを行っていきます。

ブランド構築のためにはこれらを踏まえて、一貫性をもって意図的にそして継続的に取り組むことが重要であり、単発・散発的な取組ではブランドは構築できないと坂井氏は言われます。

ブランドとブランド構築の基礎を学んだ上で、坂井氏が手掛けられた日本土木工業(株)【尾鷲グループ会員:垣本美和氏】のホームページリニューアルでの取組実践をご紹介いただきました。日本土木工業(株)では今回、長期的な視点で活躍人材の獲得と定着を図ることを目的に採用ブランディングを考えられてリニューアルに取り組まれました。

採用コンセプト(ブランドアイデンティティ)から採用ペルソナの設定、ペルソナのニーズや働き手にとっての独自性などを精査しながらすすめられ、その中で自社の使命や事業ドメインも再定義し成文化されました。実際にできあがったホームページを見ながら一連の取組を説明いただき、またご参加いただいた中野社長からも取組の報告をいただき、よりブランド構築への理解を深めることができました。

今回の例会では、ブランドとブランド構築について学びと理解を深めることできました。その中でもまずは「どう思われたいか」というブランドアイデンティティの確立が第1歩であり、決めた軸からぶれずに覚悟を持って社内での浸透・理解を深める。その上で外部への発信・浸透を図ることが大切である点を確認する機会となりました。

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