「共育ち」で人材不足の課題に挑む~│中勢支部7月例会

 

7月14日(木)アスト津にて中勢支部7月例会を開催しました。

今回は報告者に(株)中里工務店 代表取締役 中里雅紀氏(伊賀支部会員)をお招きし、『未来を見据え今すべきこと』~パートナーシップで業界の人材課題に挑む~をテーマにお話しいただきました。

近年、若年層の労働力不足が顕著になっており、少子高齢化社会の日本では、今後ますます深刻になっていくものと思われます。

この問題を解決するための一つの方法に、多種多様な人材を雇用していくことが挙げられます。

例えば外国人人材の雇用。今後ますます拡大していくものとみられます。

今回の報告者の中里氏は、働き手不足が深刻な建築土木業界で、技能実習生制度を使って外国人人材を活用し、業界にとっても、自社にとっても、外国人人材にとっても、全てがWin-Winの関係で幸せな未来を描けるよう、新たな取り組みをされています。

そこで今回の例会では、建設土木業界の現状と技能実習生制度の課題を踏まえたうえで、中里氏の外国人人材に対する取り組みについてご紹介いただき、人材の課題解決のヒントをつかむことを目的としました。

建設業界の人材不足と外国人実習制度

建設業界では人手不足が深刻化しています。

仕事はあるが人手が足りない。そうした状況が続いており、本来必要な社会インフラ整備が滞っている状況です。

また労働者の高齢化が顕著。若年層の確保・育成が喫緊の課題となっています。

このような課題を解決するため、建設業界では外国人技能実習生の受け入れが拡大しています。

しかし一方で、

・待遇などで韓国に競合負け
・低賃金
・実習生の失踪
・建設業の不人気

などの課題があり、外国人技能実習生にとって日本の建設業の受け入れ態勢は魅力的とは言えないのが現状です。

「C・THE・S協同組合」の立ち上げ

こうした課題を解決するために中里氏は2009年、「C・THE・S協同組合」を立ち上げました。

この組合では「今後、10年以上日本で働く戦力を作る」ことを目的とし、技能実習生のことを第一に考えた様々な取り組みを行っています。

例えば下記のように、技能実習生のことを第一に考え、日本の企業に定着できるようなサポートを行っています。

・自動車(原付)免許の取得サポート
・実習生の手取り15万円の実現
・実習生のテト(旧正月)の休日化
・実習生の帰国後のサポート
・初受入れ企業には面接前に現地視察の徹底

「共育ち」の関係

中里氏が経営する(株)中里工務店 ではベトナムから3名の技能実習生を受け入れています。

彼らが帰国した後、引き続き就労できる場を作るため、ハノイにCADセンターを設立。

日本で身につけた技術を母国に持ち帰り活躍できるよう環境を整えました。

中里工務店では仕事の一部をこのCADセンターに依頼することにより、自社の設計の生産性も上がったといいます。

このように外国人技能実習生の受け入れに「共育ち」の視点を加え、人を中心にした経営を実践することで、建設業界の人材不足の解決、自社の成長、外国人技能実習生の成長を成し遂げようとされています。

実際に外国人技能実習生を採用していない企業も、自社で働く社員との関わり方を考えなおす良い機会となりました。

参加者のご感想

それでは最後に参加者からのご感想の一部を紹介しますね▽

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